トロイの木馬

「トロイの木馬」（Trojan horse、通常「トロイャン」とも呼ばれる）は、正当なプログラムやソフトウェアとして偽装しながら、悪意のある動作を秘密裏に実行するマルウェアの一種です。トロイの木馬は自らを複製したり広がったりすることは基本的にはありませんが、ウィルスやワームとは異なり、ユーザーが偽のプログラムと信じて自らインストールすることで活動を開始します。

トロイの木馬の主な目的：

1. 情報窃取: ユーザーの個人情報や認証情報を盗み取る。
2. システムへの不正アクセス: 攻撃者がリモートからシステムを制御するためのバックドアを提供する。
3. DDoS攻撃: 攻撃者がトロイの木馬を利用してユーザーのコンピュータをゾンビとして利用し、目標となるサーバーやサイトに対する攻撃を行う。
4. ランサムウェアの配布: ユーザーのデータを暗号化して身代金を要求するマルウェアをダウンロード・実行する。

トロイの木馬から自身を守る方法：

1. アンチウィルスソフトウェアの使用: 定期的なスキャンを行い、ソフトウェアの定義を最新に保つ。
2. 信頼性の低いソースからのダウンロードを避ける: ソフトウェアやファイルは信頼される公式のソースからのみダウンロードする。
3. メールの添付ファイルやリンクに注意: 不明な発信元からのメールの添付ファイルやリンクを開く前に注意深く確認する。
4. ソフトウェアとOSの更新: セキュリティの脆弱性を修正するための最新のアップデートを定期的に適用する。
5. ファイアウォールの使用: 未承認の通信をブロックし、マルウェアからの保護を強化する。

トロイの木馬の名前は、古代ギリシャのトロイの木馬の伝説から来ています。これは、外見は無害で贈り物として見えるが、中には敵の兵士が隠れていて、内部から都市を攻撃するという策略を思い起こさせるものです。